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20代医大生のブログ。日々の情報収集のアウトプット。

5分でわかる、本多静六「私の財産告白」から読み解く貯金と投資の基本

こんにちは、HIROです。

 

大学での大きな試験も終わり、時間もできたので本棚に積んである本を少しずつ消化している今日この頃です。

さて今回は投資についてのエントリー。

 

1年ほど前、荻窪にあるきたなシュランで有名なもみぢという居酒屋で知り合ったおばさまに「若いうちにこれ読んどきな!」ってオススメされた本の紹介。

 

 

 

インベスターZでも「これぞ貯金のバイブル!」と評される、本多静六が貯金・投資についてまとめた本「私の財産告白」で特に大事だと思った点を抽出していきたいと思います。

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本多静六の貯金法

東京山林学校を首席で卒業し、ドイツのミュンヘン大学への留学から帰国したのが25歳のとき。そこから東京農科大学で助教授として働く事に。

親戚含め九人を養う事になった本多は、薄月給ながらも貧乏から抜け立つ必要があると感じ考えついたのが「4分の1天引き貯金法」。

これは、収入があった時には容赦無くまず4分の1を天引きして貯金に当てるというもの。

この考えに至るのには留学先ドイツでのブレンタノ博士からの助言があってこそであった。

「今後今までのような貧乏生活を続けてはいけない。学者でもまず優に独立生活ができるだけの財産をこしらえないとダメだ。そうしなければ常に金のために自由を制され、心にもない屈従を強いられることになる。学者の権威も何もあったものではない。

財産を作ることの根幹は、勤倹貯蓄だ。これなしには財産と名のつくほどのものはこしらえられない。その貯金がある程度の額に達したら、他の有利な事業に投資するが良い。貯金を貯金のままにしておいては知れたものである。」

 本多静六はこの助言を受けて帰国後、4分の1天引き貯金を実行に移す。

最初の1、2年は貧乏を強いられ非常に辛かったものの、3年ほど経つと預けた金の利子が入ってきてこれも収入になるので生活はより楽になっていく。

 

そのようにして貯まった資金を元手にまず日本鉄道株を買い入れる。

最初30株を徐々に買い増しし、300株に増えた時払込の2倍半で政府買い上げとなった。

この時点である程度資産と呼べるものはできることになる。

その後はその元手でさらにタダ同然だった山林を買い付け、日露戦争後の好景気で木材の値上がりがあり、買値の70倍で売却。一躍成金となったわけである。

これも4分の1天引きに始まる投資財産のおかげであったのである。

 

「雪だるまの芯」というマインド

金というのは雪だるまのようなもので、初めはほんの小さな玉でも、その中心になる玉ができるとあとは面白いように大きくなってくる。

まずは10万円貯めなさい。するとたちまち50万円貯まり、50万円貯まれば間も無く100万円にはいとやすいことである。ここまでくれば金が金を生み、金があるところにはまたいい知恵も出てきて、いよいよ面白い投資口も考えられてくる。こうなるともう、全ては独りでに動き出し、やたらに金が増えてきて、我ながら驚くものである。

40を過ぎた頃には大学の給料よりも貯金の利子や株式配当の方がずっと多くなった。

このように最初の小さな玉を転がして大きくできるのが貯金→投資である。

 

アルバイトをせよ

勤労生活者が金を作るには単なる消費の節約といった、消極的な策ばかりでは十分でない。

本職に差し支えない限り、本職の足しになり、勉強になる事柄を選んで、本職以外のアルバイトにつとめることが重要である。

本多のアルバイトは「一日1ページの文章執筆」。

満25歳の9月から4分の1天引き貯金と共に、1日1ページ以上の文章、それも著述原稿として印刷価値のあるものを毎日必ず書き続けた。

歳を重ねるごとに1日で書く量が2ページ、3ページと増えていき、85歳まで続けた結果、370冊あまりの著書を生み出した。

 

貯金から投資へ

人間一生の収入を全部積み上げてもたかが知れている。

最終的に自分でも驚く結果になったのは、貯金とアルバイトの集積が雪だるまの芯となって次第に大きくなっていったためである。

まずは貯金とアルバイトで芯を作る。

その後の新しく積極的な利殖法は、断じて投機ではなく、堅実な投資。

株式において徹底したのは「2割利食い、10割益半分手放し」。

まず株を買う際には買受金を必ず用意する。そして引き取り期限前に思いがけない利益があった場合は、2割できっぱり利食いする。

というもの、2割の益金を元に加えて銀行定期に預けると株式の利回りをはるかに越えるためである。これが2割利食いの法。

次にいったん引き取った株が長い年月の間に2倍以上上がることがある。

(反対に値下がりすることもあるが、この場合無理のない持ち株だからいつまでも持ち続ける。したがって絶対に損はしない。)

その時はまず手持ちの半分を必ず売り払う。つまり、投資の元金だけを預金に戻して確保しておく。すると、後に残った半分の株は全くただということになり、いくら暴落しようとも損しようがない。これが「10割益半分手放し」。

 

そして、投資において必ず勝利を収めようと思う人は、

静かに景気の循環を洞察して、

好景気時代には勤倹貯蓄を、不景気時代には思い切った投資を、時期を逸せずたくみに繰り返す

ことが重要である。

つまり、好景気の時代には金を重しとする、不景気の時代には物を重しとする原則である。

要するに利殖の根幹をなすものは「物と金」の適時交替の繰り返しであって、それの逆をついて利益を収めることができるということである。

好景気では皆が金を持つようになるため物の価値が上がる、故に逆をついて金を貯めておく。

不景気では皆金を持たなくなるので物が安く売られる、故に逆をついて安いうちに買ってしまうということである。

 

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以上が「私の財産告白」で語られている財産を増やすところまでの内容の要約です。

本の後半では増えたお金をどのように使っていくか、お金が儲かるのはどのようなタイミングか、本多の人生哲学などが書かれています。

 

ここまでの範囲に関して自分なりの考えを書いていきます。

 

資産を作るにあたっては貯蓄しないと何も始まらないということを改めて実感しました。

本多静六の場合は時代が時代ということもあり、投資先の値段の高騰という運の要素もそれなりに大きいとは思いますが、考え方の基本は多くの人にとって参考になるものだと思います。

特に貯金に関しては、4分の1を貯金するという極めてシンプルな方法ですがこれが大きな効力をもたらしていますね。

 

社会人になると給料をもらって生計を立てていくことになりますが、貯金をしつつそれを投資に回していくことが大切。

 

ただ、自分が今大学4年生の春休みという一般的には大学卒業する身分なので、大学生へ向けた貯金ということにも少し触れてみたいと思います。

大学生といっても人によって環境は様々です。自分でアルバイトをして一人暮らしをしている人もいるし、実家に暮らして生活費がかからない人もいる。

だから一概に4分の1貯金が有効とは言えないでしょう。生活費がかからない分、アルバイトの半分以上を貯金することもできるかもしれないし、社会人と比べてもらえる額は当然少ないので貯金する余裕がない人もいると思います。

なので人によって割合は柔軟に変えるのが良いのではないでしょうか。

個人的な意見として、大学生という期間は時間がたくさんある一方でお金がない時期であるが故に、貯金なんてせずに経験にお金を使うのがいいんじゃないかなと思っています。特に旅行したり、読書にお金をかけてみたり、時間があるうちにできることにお金をかけるのが自分に対する良い投資法かと!

僕は色んな国への旅行や留学費用、自分への投資は惜しまずに、少しずつ貯金、投資もしております。

これは将来のために今のうちから貯金→投資を習慣づけておこうと思って昨年からはじめました。今から複利がついたら将来どうなるか自分で実験してます。

 

というわけで今回は貯金と投資のハナシ。

本多静六も本のはじめでお金のことは話しづらいし、皆が避ける傾向があると言及していますが、人生では避けては通れない部分です。

本多静六もそれをわかって後の世代に知識を分け与えてくれているので、それに感謝しつつ勉強していきましょ。

 

「私の財産告白」は全212ページで読みやすく、特に今回紹介した内容は80ページくらいまでなので本屋で立ち読みするなり、一度読んでみると面白いですよ。

 

では!

Take it easy.